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2008.07.30 Wed
自然農学習会7月
田んぼの苗もだいぶ大きくなってきました。田んぼに入って草取りです。
7/27

◆早朝:みんなの畑

皆あたり前のように、4:30、5:30起床で各々の畑に収穫・草刈・誘引などに向かう。

朝は虫もお腹を空かせているのか、虫刺されに悩まされた人、数名。

夏場は対策を考えないと。。。

今年の夏大発生をしているらしい、テントウムシダマシからナス科の植物を守るためには、朝露のある時間に灰を撒くとよいとのこと

◆田んぼへ移動

シャロムスタッフが草取りをしてくれたとのことで、自然農の田んぼとは思えないほどきれいな状態
先月1本づつ田植えした稲苗が多いものだと18本程度に分蘖(ぶんけつ)、稲の分蘖は扇形状に円く太っていく。分蘖は根から先に起こり、そのあとに地上部といったように進み、5月に植えた場合7月の終わりまで続く。分蘖が終わった後、出稲までは根を痛めないように田んぼには入らないようにする。

2008072702.jpg


安曇野あたりの田んぼの場合、朝に水口を開け水を入れ、昼間は水温を暖めておくため水口を閉じる。関東以西暖かいところだと、昼間に水が温まりすぎるため水口は開けっ放しにしておく。

また、出稲時期は稲が水を多く必要とするため、多めに水を入れる。

自然農の場合1本の苗を間隔をあけて植え、根をしっかりと張るようにし、全てに稲穂がつくように仕立てる。一般の田んぼでは1箇所に数本の苗を植えるが、全てに稲穂がつくわけではなく、周りのものは風除けの役目をする場合もある。

田植えの前に敷き藁をしっかり敷いておくことにより、草を抑えることができる。

紀州雀の稗(キシュウスズメノヒエ)は田に残しておくとかなりの勢力で生長をするため、稲の生長を阻害する可能性があるので要注意!

◆佐伯彰さんの自然農の田畑見学会

自然農をはじめて7年目の田畑

第一声に『今年は面白いんです!去年までは他の人がうまくいかないといっているのが理解できないほどうまくいっていたが、今年は虫が多かったり、稲が分蘖しなかったりと問題が多いので、見所が多いですよ。』とおっしゃった佐伯さんが印象的。

佐伯さんの畑は特に畝などを作っていないので、歩く場所に注意が必要!

今年は、虫が多く、雑草までが虫に食われている。また、ねずみの被害がひどく何度も苗も食べられてしまい、きゅうり等は苗を使い切ってしまうほどだった。春先に蛇をあまり見なかったので、ねずみに天敵がいなかったのが原因かも。とのこと。

里芋

昔田んぼだった湿けった場所で栽培。

里芋(種芋)はもみがら入れたダンボールで暖かいところに保存すると良い。

トマト

今年はトマトの定植を、1.(水やりが面倒なので)霜がこなくなった時期、2.“園芸書どおり” 1番花が付いた時点(1より2~3週遅れ)、と2回に分けて行った。

結果としては、生育は1の方が良かった。園芸書に書かれているのは、あくまでも肥料を与える一般の栽培方法を前提としているため、自然農に当てはまらない部分も多いのでは?とのこと

じゃがいも

じゃがいもの実を見せていただく、

じゃがいもは地上部に実(種子)を結ぶことがある。新しい品種を作るときなどは、異なる品種を交配させて実を結ばせ、種から育てる。

3箇所の田んぼ

1.不耕起の田んぼ

2.今年初めての水路より高い位置にある田んぼ

3.2年目、今年代かきを行った田んぼ

不耕起の田んぼは草取りを1回やっただけでほとんど草はないが、代かきを行った田んぼは草が多く、稲が草に負けてしまっている場所もある。水口のそばは水が冷たくて稲が秋と勘違いをしたため生育が悪い?

今の時期は中干しの時期のため、一般の田んぼは水が抜かれている。

この中干しとは、一旦稲の生長をとめ、肥料などの栄養が回るようにとJAが推奨する方法。

大豆畑

草の中に大豆を蒔いただけで(土は特に被せず)立派な芽を出し、順調に生育

最後に『失敗があってもそこそこ作物は取れますよ。あまり欲をかかないことです。』と語られた佐伯さん自然体でとても素敵でした。

◆竹内さんの畑見学

田んぼ

シャロムの田んぼよりも半月早く植えられたそうで、かなり大きく立派に感じられました。去年あまり取れなかったとのことで裕子さんの一言で今年はかなり奮起したとのこと。



様々な作物が元気そうに育っています。なすとピーマンは交配を防ぐため、交互に植えられていました。草が生えてくる前に自分好みの草(エンバク等)を植えしまえばいいとのこと。

最後に、貴重なトマトの原種ワイルド・チェリーを頂く。小さいながら、非常に甘く美味!

佐伯さんの畑と比べると、実験的な部分もあり、かなり積極的にいろんなことに取り組んでいるという印象を受けました。

◆あづみの自給塾合同『自然農法センター見学会』

テーマ『作物から学ぶ、見て触れる自然観察(自然農法)の極意』




育種用圃場見学

育種用圃場とは、一般栽培とは異なる自然農(不耕起・草を這わせておく)に適した作物を作ることを目的とした試験を行っているところ。全ての畑が草生栽培で行われている。

自然農で作物を育てるときのポイント

・ 根はりの良い作物を育てることが大切

・ 野菜自身のやる気を起こさせる(作物にも感情がある!)

・ 本来その作物が育ってきた環境に近づける

・ 無肥料栽培の場合、他の生物との共存が大切。他生物の糞などが肥料になっている?

・ 野菜も人間と同じで、一生懸命なときは病気にならない 常に緊張感を与えることが大事

a 肥料を与えるなど、あまり環境を整えすぎると(甘やかすと)怠慢になり、頑張らなくなってしまう。

トマトの圃場

王様トマト『麗夏』から自然生えで生育したものを見せていただく。本来トマトは放っておくと直径6mぐらいの藪になり、そのあと実をつけるが、ここでは、スペースを考えて、一葉残しという形でトマトの木を仕立ててある。同じ『麗夏』から育ったものでもそれぞれ個性があり、その中から見た目の美しいものと美味しいものといった形でかけあわせを行っていく。しかし人間の思いどおりなるわけでなく、植物のなりたい方向に従ってみるという姿勢が大切だとのこと。

トマトを同じ場所で育てると土がトマトに合った状態に傾いてしまい、根はりが悪くなってきてしまうため、土を一定に保つ意味で、ここは、トマトa 小麦a 豆の順番で交互栽培を行っている。

ピーマンの圃場

三郷の直売所で売っていたピーマンから自然生えで生育したもの。最初は1株しか出なかったが、そういったものの方が自然農に適した品種になる可能性があるとのこと。また、味の良いものは次々と味の良いものを生む可能性を秘めている。品種にしようとするとたくさん実をつけるようになり、益々良くなっていくようだとのこと。

ナスの圃場

千両2号からの自然生えで生育したもの。ナスはもともと河川敷など水の潤沢なところで生育していた植物なので、乾燥に極端に弱く、葉枯れを起こしやすい。ナスについては、乾燥に強い品種を作りたいと思っている。

在来種のキュウリの圃場

キュウリの木の形を見ると育った環境がわかる。

例えば

・ 砂地で乾燥した土地の場合a 株元を葉で覆い、草丈が低く、横へ広がっている

・ 低温地a 太陽を求め上に伸びる

・ 水分の多い土地a 葉がうすく、根を張らなくても育つため、茎も細い

本来植物とはその土地の環境に対応する能力を持っている。

しかし、最近のキュウリの品種は環境に対応する能力がなく、病気にも弱く、人間が環境を整えてあげないと育たない。しかしそういった品種のものでも何世代かで本来の環境対応能力を持ったかたちに復活できる。

メロンの圃場

マクワウリなどを除き、栽培が一番難しい作物

フランスの赤肉メロンシャランテで一世代目と二世代目の生育の差を見せていただく、

一世代目のものに比べると二世代目の生育は明らかに良い。

a 条件の悪いところに育ったものは良い次世代を生む

研究チームの圃場

自然農を経営として成り立つために研究している圃場

生産性をあげるため、ぼかし(EM菌・ヌカなど)、防草シートを使い栽培を行っている。

不耕起と耕起のトウモロコシ畑の比較、5年目を越えると不耕起の方が1.15倍程度の収量となる。


質問など

連作障害について・・・

連作障害は土壌生物の平衡が保たれなくなったときに起こる。野菜は本来、自身で土作りをやっているので、無肥料というのが収量は期待できないかもしれないが、土壌生物の平衡を保つことができ、一番安定をした形ではないか?

野菜の健全さは、節のつまり具合、葉の色、葉の厚みなどで判断できる。

植物には本来自然治癒能力が備わっている。

通常の畑を自然農の畑に切り替えるには?

・ 3年間、収量はあきらめる

・ 敷き草を多めにする あるいは作物をびっしり植えてしまう(畝間などあまり考えず)

a ネギの間に野菜を植えていく

a オカノリ、ロケット、アマランサスなどをすじ間に植える

a 豆類など穀類を入れるのも良い

花を自然農でできるか?

a 毎年勝手に生えてくるような草(オシロイバナやマリーゴールド)は土を肥やします。

じゃがいも(キタアカリ)が今年全く取れなかったのだが何故か?

a キタアカリは病気に弱い品種、またじゃがいもの場合あまり耕しすぎると虫に対して弱くなるのではないか。

最後に、ペット栽培のお話をしてくださった中河原課長、作物に対するあふれんばかりの愛情を象徴するものでした。植物の声に常に耳を傾ける姿勢、感銘しました。。。

今回は、色々な方々の自然農に対する様々な姿勢・形を見られた盛りだくさんの2日間でした。

(細萱理子)

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